EIZO FlexScan EV2116W を購入した。買う前に気になっていた点や、購入後に気付いた点、感想・レビューみたいなこと等々。
パソコン用モニタでゲームができないか、それがきっかけでこのモニタを見つけた。
モニタ自体については大きく感動することも無かった。画面に関して今まで使っていたモニタと大きな違いを感じることもなかった(今までの物が優秀だったのかも)。いくつか便利になった部分はある。ってことで、これから普通に使っていって良いかなと思えた。
メインで使っているデスクトップパソコン用とゲーム機用、この役割を1台のモニタで兼ねることができれば、とも考えていた。無事、思っていた通りにできた。ゲームプレイ時のEV2116Wの設定についての感想は以下の投稿にも書いた。
関連記事:PlayStation2をパソコンモニタでプレイ
目次
使ってみての感想
EV2116Wをパソコンとの接続で使ってみての第一印象、感想、気付いたこと等を書いておく。
画面モード
画面の印象はPaperモードをすぐ試したせいか全体にぼやけた感じ。sRGBモードやMovieモードにすればくっきりはっきりはしている。
Paperモードをメインで使っていきたいと購入前は思ってはいたけど、自分に合わないようならUser1モードを使うことにして、そっちで色温度やブライトネス(明るさ)を下げるのでいいかな。
今のところ、Paperモードは白くもや?霞?がかる感じなだけな印象。Paperモード、User1モード、それぞれで色温度4000Kブライトネスを5にして比較はしてみた。
数日使ってみて、やはりPaperモードではなく、User1モードでブライトネス3~5辺り&色温度4000Kで使っていこうかなと思った。色温度を4000Kにすると画面が暖色系になり、今までずっと使ってきたブルーライト軽減モードに近い雰囲気になる。
User2モードにUser1モードより少し明るめの設定を記憶させておいて、昼間少し明るくしたい時に使うのがいいかな。今まではインテルのグラフィックスオプションでプロファイルを切り替えて対応していた。
関連記事:目が疲れにくいようにモニタの明るさを設定
明るさ調整
ScreenManager Pro での明るさ調整(ブライトネス)は、0~100%となっているけど実質200段階のような(ソフトからの設定時だけこうなのかと思ったけど、物理ボタンでの設定時も同様だった)。
なるべく暗めに設定するならどのくらいがいいのか探ってる最中、「明るい5%」と「暗い5%」の違いがあると気付く。キーボードの矢印キーで調整していると、2回押さないと数字が1増えない・減らない。
10%以上になってくると、その2段階あるっぽい差がそんなに気にはならなくないものになる。注意深く画面を見てれば気付く差かなと。
とりあえず、しっかり暗くしたい時はできるから良かった。眩しくても明るさ下げられないモニタだと困るので(このメーカーでそれはまず無いとは思ったけど)。
ソフトでの設定は便利
ScreenManager Pro for LCD(DDC/CI)は便利。モニタ前面のボタンをポチポチ押さなくてもソフトからカラー調整とかの設定変更ができるのは凄く良い。
サウンド設定で音量も変更できる。スピーカーを使わない時は音量をここで0にしておけばいいかな。
ソフト起動時、オートファインコントラストの設定・タブが選択された状態で毎回開かれてしまうので、よく使う「カラー調整」や「サウンド」のタブを選択するために1動作の手間が増えてしまう。この点が惜しい気がする。前回使った設定・タブを記憶しておいてくれる機能が欲しい。または、閉じずに最小化しておくことができればいいのだけど(最小化できないのでソフトを終了しない限り画面に残り続ける)。
ECO関係の設定
ECO関係の設定はなんだか思っていたのと違った。
- Auto EcoView 外光センサーで周囲の明るさを検知して自動的に画面の明るさを調整
- EcoView Optimizer 周囲の明るさと画面の白レベルに応じて画面の明るさを調整
- EcoView Sense 上2つとは別のセンサーで人の動きを検知し省電力モードに移行
大きく分けて3つの機能・設定がある。センサーを手でふさいで画面の反応をみたり、その程度のことしか試してはいないけれど、当面どれもオフのままでいいかなと判断した。
Auto EcoView たしかに機能はしている。ただ、それが画面を適切な明るさにしてくれるかというと微妙かも?
EcoView Optimizer も特に画面に変化が感じられない。自分が暗めを好んで設定しちゃっているから、これ以上変化させようが無いってことだろうか。
あと、ECO関係の設定は物理ボタンじゃないとできないのが少し不便。明るさや音量と同じようにソフトから気軽にいじれたら良かった。
ノイズ
内蔵スピーカーの音量がマックスの30だと、ノイズと言うのか、サーとかサワサワした感じの音に加えて、ジーとかピーみたいな音がちょっと気になる。音量を20近くまで落とせば気にならなくなる。
あくまで深夜の静かな時間帯でこの感じ方だから、昼間は音量30くらいでも平気っちゃ平気かも。
イヤホン接続時の音量設定
本体左側面にある音声出力端子にイヤホンをさしても音が鳴らないのかと最初勘違いして焦った。
内蔵スピーカー利用時とイヤホン接続時で音量設定が別々で、初期設定ではイヤホンをさした時の音量が最小限になっていただけだった。
別々で設定を記憶してくれるのは助かるかも。
購入前後で気付いた点など
EV2116Wを購入する前、仕様を確認しつつ気になっていたことや迷っていたこと興味を持った点など。購入後に分かったことも書き足していくかも。
サイズ
大きさは現在パソコンで使っているBenq GW2265と大差無いから、置き場所のスペースとかで特に問題は起きなさそうかな。高さ調整はできないけど、今までより少し低くなりそう。
関連記事:GW2265のレビュー
表示領域のサイズも全く同じ。
買ってから実際にEV2116Wと今までのモニタを横に並べて比べてみた。EV2116Wの方が、机から画面表示領域下端までの距離が1cmくらい低くなる。机から画面の下端まで10.5cm程。パソコン作業中の視線が下がる分にはまあOKかなと。
スピーカー
内蔵スピーカーがモノラル0.5W。これがちょっと気になっていた。オーディオ関係については全く知識が無いけど。EV2450とか他のモデルだと 1W + 1W のステレオ仕様となっているのを知ってるがゆえに、モノラル0.5Wじゃいまいちだったらどうしようみたいな少し不安があった。結果、なんともなかった。
モノラルよりステレオが良い、みたいなイメージをなんとなく持っていた。今回調べてみたら、そういうわけでも無さそう。それに、パソコンモニタ付属のスピーカーって時点で、オーディオ関係に詳しい人からすればどうでもいいレベルの話なのよねきっと。とりあえず変にノイズとかが気にならず素直に音を出してくれればいいや。
PCスピーカーが不要になって、さらに「普段はPCからの音を出させて、ゲームプレイ時はHDMIから入力した音を出させる」って器用なことができないかなと期待してた。それはバッチリできた。
以前はPCモニタに内蔵スピーカーが不要だと思っていたけど、なんだかんだで今はPC用スピーカーを別に用意して使っている。モニタにスピーカーが内蔵されていないタイプだったので。机の上がスッキリするから内蔵スピーカーの方がいいかなと思うようになった。
PCスピーカーではたまにノイズが気になっていた。スピーカーの位置を少しずらしたり、本体やケーブルに触れたりするとおさまることも多い。その程度で困ってるってほどでもない。とは言え、それが解消される(PCスピーカー不要になる)のであれば、まあそれも良いかなと。
この投稿の上の方でも触れたように、EV2116Wの内蔵スピーカーでも設定によっては全くノイズを感じないわけでも無い。音量マックスに近い設定だと多少は気になることがある。音量を少し下げれば全く問題無し。今までのPCスピーカーのようにきまぐれに発生することも無い。
目の疲れ
上位機種でもないしIPSパネルでもないけど、EIZOのモニタがどんなものなのか。そんな興味もあった。15年以上昔に発売されてた古いモデルのL367であれば過去に使った経験はあるけど、もっと新しいモデルだとパワーアップしてるのかななんて(別にIPSだから目が楽、TNだから疲れるってこともないか)。
画面が暗いというレビュー・評価も見かけた。眩しいのに輝度を下げられないのが一番困るので、むしろ暗いぐらいの評価をされてる方が安心できる。
自動調光機能とかセンサーで制御される設定があるのも気にはなる。現状、日光が入って画面が見辛くなる時間帯はグラフィックスオプションで設定を切り替えて気持ち明るくするってのをやっている(画面モードのところでも触れた)。この操作が不要になるのであれば手間が少し減っていいかも。と期待はしていたけれどECO関係のとこで書いたような結果だった。
今までのモニタでも支障が無いっちゃ無いけど、EV2116Wに変えたらもしかしたら目がもっと楽になるかもって期待も少ししていた。良くも悪くも変化は感じなかった。15年以上昔のEIZOの古いモデルを使っていた時と画面の印象がそっくりな気がする。EIZOの製品がぶれてないとも言えるのか。
フリッカー
フリッカーフリーのモニタではない。EIZOのちらつき対策のEyeCare調光機能がこの機種では搭載されてない。EIZO公式サイトの以下のページで注釈で小さく「EV2116W-Aは、EyeCare調光機能、FlexStandを搭載しておりません。」と書かれている。
公式:パソコン画面と疲れ目の最新事情
いざ使ってみたら気にならない可能性もあるかなと。てか、EIZO FlexScan L367 を使っていた頃は別になんともなかったし大丈夫かな。全ての人間がちらつきを感じたり影響を受けたりするわけでもないみたいだし。
数日使ってみて、ちらつきが気になることは無かった。ちらつきを認識しない・影響を受けない体ってだけだったりして。
応答速度
EV2116Wは応答速度5msってのも安心できそうかな。アクションゲームでも5ms以下ならとりあえず大丈夫って話をどっかで読んだ気がする。
そもそも、自分がやる古いアクションゲームが応答速度に影響を受けるのかも不明。プレイしてみた感じ全く支障は無かったかと。
ガチのゲーミングモデルのモニタだと1msや2msの世界になるみたい。一時期、応答速度が1msのGL2460BHの購入を考えたこともあった(きっかけはPS2ではなくPS3)。
しかし、自分の一番の目的の「古いゲーム機の画面が横長になってしまわない」を実現できるか確証が無く踏み切れなかった。
実際、水平走査周波数の話を知ってからだと、仕様にある「水平周波数(KHz) : 30-83」を見て、自分がやりたかったことをGL2460BHで実現するのはやっぱり厳しいのかなと思ってしまう。
関連記事:水平走査周波数15kHzに対応するか
もちろん、変わったことを考えずにPS4やPS3みたいなもっと新しいゲームの16:9画面での利用であれば普通に快適に使えるはず。そもそもテレビを用意するのが一番かと…。
TN液晶
数日使ってみた感じ、モニタを変えてから疲れやすいとかは今のところ無い。
ただ、今までのモニタとの微妙な違いには気付き始めた。EV2116Wはちょっとした位置や角度の変化で見え方が変わりやすい気がする。これはTN液晶だからなのかな。4年くらい使ってきたモニタはVA液晶だからなのか見え方が安定していたっぽい。今になって良さに気付いたというか。
こういう見え方とかにも厳密さを求めるのなら、たとえばEIZO製品であればIPS液晶のモデルを選んだ方がやっぱり良いってことのかな。
関連記事:EIZOのEV2451
モニタ関連の投稿
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