日経WinPC2013年3月号の記事、「Ubuntuを入れたUSBメモリーで起動しないPCからデータを救出(p.84)」を読んでいて、今まで知らなかったインストール方法等を知った
最近、UNetbootinを使ってLinux関係のLiveUSBを作ろうとしても、上手くいってなかったので丁度良かった (結果的に、UNetbootinは原因じゃ無かったぽい)
そんなこんなで、ちょっと遊びたくなったので色々と試すことにした
5年以上前に買ったまま放置していたような、1GBや2GBのmicroSDカードを使っても作成可能 (あくまでLiveUSB)
ついでにそれらフラッシュメモリ類のベンチマークもしちゃった
フラッシュメモリ類の速度に関しては以下の記事でも触れた
関連記事:USB3.0メモリの速度比較
関連記事:SDカードやUSBメモリのベンチマーク速度の目安
最終的にLiveUSBでの起動ができたにはできたけど、結構グダグダだった
目次
雑誌記事の方法でまずやった
フォーマットやファイルシステム
使う予定のUSBメモリ(SDカードを変換した物でも)をフォーマットしておく
ファイルシステムがNTFSになっているとだめらしい
全然そんなこと気にしたことが無かった…
書かれている通り、FAT32にしておく
必要ならパーティションを切っておく
多分、フラッシュメモリの全領域を使いたくない人はそうしろ、ってことだと思う
LiveDVD起動後にLiveUSB作成
UbuntuのLiveDVDはちょうどこの前作成していたものを利用
たしかImgBurnを使って、ISOイメージファイルをDVDRWに焼いた
そのDVDを入れてパソコンを起動
HDDよりCD/DVDが先に来るように、BIOSでブート順をちゃんと設定しておく
無事にDVDからのLive起動
インストールは選ばずに、お試しを選ぶ
デスクトップ画面で操作できるようになったら、左側のメニューバーの一番上を押して、Dash(?)を起動
検索窓が出てきたら、「USB」と入力して検索
ブータブルUSBの作成を選択する
挿しておいたUSBメモリ(microSDカードをカードリーダーで変換した物でもOK)を選択してインストール
※USBカードリーダーの接続にやや不安があったので、Windows起動中から挿し込んで認識させておいた
でも、LiveDVDでUbuntu起動後に再度挿し直さないと認識されなかった
あとはインストール完了を待つ
(96%まで進んだところで、表示もディスクも止まってしまい焦ったけど、数分待ってたら無事にまた動き出して完了した)
インストールが成功したら、一旦LiveDVDでのUbuntuをシャットダウン
(終わり際にディスク取り外せと指示も出る)
LiveUSB起動を試すだけ
※SDカードをカードリーダー・アダプタで変換して使う場合、パソコン起動時に上手く認識してくれない場合がある
認識されていないと、BIOSでチェックしても起動順の選択肢に入ってないことがある
カードリーダーを変えるとちゃんと認識されることがある
これが成功すれば、DVDやCDといったディスク類よりも余裕でサクサクなLinuxのLive環境が作れる (USBにフルインストールとはまた話が違う)
※今回の投稿で書いた方法でやらなくても、WindowsからUNetbootinを使って、USBにisoを書き込むこともできる
どっちのやり方でも結果は特に変わらないかなと
関連:窓の杜 – 【REVIEW】さまざまなOSのインストール“USBメモリ”を手軽に作成できる「UNetbootin」
UNetbootinよりもっと手軽に使えるらしいLinux Live USB Creatorの存在も知った(とは言ってもUNetbootinでも十分簡単な気もする)
公式:LinuxLive USB Creator
こういう手順もあるのだと新たに知ることができたのは良かった
起動できるか実際に試す
いきなり失敗
普段使っているデスクトップPCだと起動できなかった
カードリーダーを変えてみたら、一応認識はされて、BIOSで起動HDDの選択肢として表示されるとこまではいけた
しかしLive起動はできず
原因はカードとかアダプタよりも、パソコン本体があまり柔軟に対応してくれないせいな気がする (結果的に原因は違ったぽい)
EQUIUM5180の時はできた気がするんだけどな
あれは純粋なUSBメモリを使ったからできた?記憶があいまい
使う物や環境を改めて確認
多分5年以上前に買った、容量2GBのmicroSDカード
正式な製品名を調べたら、PLANEXのPL-MicroSD2Gだった
公式:microSDカード|PL-MicroSD2G|PLANEX
なんとなく安いから買って、そのまま放置だった
しかも2つ買ってた…
他に、SDカード変換アダプタ(microSDにたいてい付属してる大きくするやつ)と、更にUSBメモリの形に変換するSDカードリーダー/ライターを利用
カードリーダーは100円ショップで買った物
ベンチマーク
上記microSDのベンチマークもしてみた
既にUbuntuのLive版が入っていて、1GB以上が使われている状態
USB2.0環境で接続
PL-MicroSD2Gのベンチマーク結果
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CrystalDiskMark 3.0.3 (C) 2007-2013 hiyohiyo
Crystal Dew World : http://crystalmark.info/
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* MB/s = 1,000,000 byte/s [SATA/300 = 300,000,000 byte/s]
Sequential Read : 20.793 MB/s
Sequential Write : 4.401 MB/s
Random Read 512KB : 20.530 MB/s
Random Write 512KB : 1.677 MB/s
Random Read 4KB (QD=1) : 4.649 MB/s [ 1135.1 IOPS]
Random Write 4KB (QD=1) : 0.022 MB/s [ 5.4 IOPS]
Random Read 4KB (QD=32) : 0.000 MB/s [ 0.0 IOPS]
Random Write 4KB (QD=32) : 0.000 MB/s [ 0.0 IOPS]
Test : 100 MB [D: 56.5% (1075.8/1903.9 MB)] (x3)
Date : 2014/08/28 17:32:57
OS : Windows Vista Business SP2 [6.0 Build 6002] (x86)
USB3.0でもなければ、ごくごく普通の速度かと
LiveUSB起動でなら、Writeの数値が遅くても、Readの速度さえ充分ならそこそこ快適なはずと思ってる
たしか、Live起動時は、ramdisk的にメモリ上でなんとかしてくれるから、SDカードやUSBの読み書き速度を気にしなくても良いんじゃなかったっけ (勘違いかも)
これがもしLive起動じゃなくて、フルインストールして利用ってなると、書き込み処理みたいのが多分絡んできて、処理が追いつかないと固まったりするから、厳しいかなと
関連記事:OSのフルインストール利用は避けた方が無難な製品(SDカードやUSBメモリのベンチマーク速度の目安)
パソコンを変更
DELLのノートパソコン、Latitude D520で試してみることに
今度こそいけると思ったのに、ノートパソコンでも起動できず
DISK BOOT FAILUREとかってメッセージが出る
一旦Windowsに入ってSDカードの中身を確認しようとしたら、容量が0バイトになっていて、フォーマットしてくださいとのメッセージが表示される
仕切り直し
もう一度Ubuntuを入れ直すとこからやろうかなと
14.04がだめなのか、どうしてもだめそうだったら12.04を試すことも考え始める
今度はUNetbootinでUbuntu14.04日本語Remixを入れ直した
しかし、起動するかどうかを試す以前に、SDカードが0バイトって認識されたまま
ちゃんとフォーマットもしておくべきだったか
ぐちゃぐちゃ
ここは、書いた自分が後から読み直しても意味が分かりにくい数行
あんまり意味無い
もしかして、雑誌のやり方に従ってDVD起動のUbuntu内からSDカードをいじったのが原因?
そういやベンチマークはできてたんだし違うか
さっきノートパソコンで挑戦して駄目で、その時にWindowsからSDの中身を確認しようとした際になんかおかしくなっちゃったのかな
LiveDVDのUbuntu内で、SDカードにUbuntuをインストールしてた
それをWindowsでベンチマークしちゃったからとか?
でもやっぱりCrystalDiskMarkでベンチマーク自体は普通にできたんだし違うか
またやり直し
とりあえずmicroSDカードをフォーマットしよう
Windowsで、ハードディスクパーティションの作成とフォーマット、ディスクの管理、を開く
UNetbootin使ったあとだけど、やっぱり中身が空っぽ扱いされている
FAT32、既定値、を選んでクイックフォーマット
再びUNetbootinでmicroSDカードにUbuntuをインストール
今度はちゃんと空き領域が1.85GBと表示されている状態になっているのを確認してトライ
当然今度は中身が入った
再びデスクトップパソコンで試す
さっき一回だめだったデスクトップパソコン(EQUIUM5240)で試したら成功しちゃった
カードリーダーを、しまい込んだまま久しく使っていなかった、Transcend Multi-Card Reader M3にしてみた (実はこれを使うだけで解決したんじゃ……)
Windowsが立ち上がらず、無事にUNetbootinのメニュー画面が表示
真っ黒背景に、メニュー部分が青いやつ
Try ubuntu without installing、を選んだ
今回の場合、多分Defaultってとこを選んでもいけるよね (実際この後試したらいけた)
そこから操作できる段階に行くまでは中々速い
やっぱ思ってた通り、フラッシュメモリ類でのLive起動はCDやDVDを使った時よりも格段に速い
ネットは普通にできるし
しかもデスクトップ表示してすぐブラウザ起動できた
DVD利用時のような読み込み音ももちろん無い
Live起動だと、ストレージにデータの書き込み処理が発生しない (メモリ上で全部やっちゃう?)
だから最低限の読み込み速度があるUSBメモリやSDカードなら充分使える
なんて、解釈を自分はしてるけど、それで本当に合ってるのかな
64bit版が利用できないCPUもある
続けて、ノートパソコンでも再度試しちゃうことに
こっちもいけた!と思ったのも束の間、64bitがどうこうって感じのメッセージが表示される
おそらく、D520のCPUが対応してないのかなと
自分のd520に搭載されているCPUはCore duo T2400
インテルのサイトで確認すると、インテル64って項目にNoって書かれているからやっぱ無理なのかなと
参考:Intel® Core™ Duo Processor T2400 (2M Cache, 1.83 GHz, 667 MHz FSB) 仕様
そういや最近のUbuntuは64bit版が基本になったみたいで、日本の公式サイトでも32bit版の扱いがちょっと小さくなってるような
今回自分が使わせてもらったのも64bit版だった
他のカードでも実験
とりあえず、手ごたえが掴めてきたので、調子にのって、1GBのmicroSDカードにもインストールすることにした
たいして試す必要性も無いんだけど、古いフラッシュメモリでどこまでできるのか試しておきたい
と、その前にまたベンチマークを取ってみる (FAT32形式でフォーマット済みで、容量の表示は967MB)
今度のカードは、さっきのよりもっと古くて、下手すると6,7年前のmicroSDカード
Transcendの型番も分からない1GBの物で、もの凄く無印な雰囲気
昔は1GBや2GBしかなくても2000円とかしたような…なんて懐かしい気持ちに
TranscendのmicroSDカードのベンチマーク結果
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CrystalDiskMark 3.0.3 (C) 2007-2013 hiyohiyo
Crystal Dew World : http://crystalmark.info/
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* MB/s = 1,000,000 byte/s [SATA/300 = 300,000,000 byte/s]
Sequential Read : 18.666 MB/s
Sequential Write : 4.732 MB/s
Random Read 512KB : 18.434 MB/s
Random Write 512KB : 2.099 MB/s
Random Read 4KB (QD=1) : 4.667 MB/s [ 1139.5 IOPS]
Random Write 4KB (QD=1) : 0.020 MB/s [ 4.8 IOPS]
Random Read 4KB (QD=32) : 0.000 MB/s [ 0.0 IOPS]
Random Write 4KB (QD=32) : 0.000 MB/s [ 0.0 IOPS]
Test : 100 MB [D: 0.0% (0.0/967.4 MB)] (x3)
Date : 2014/08/28 21:36:55
OS : Windows Vista Business SP2 [6.0 Build 6002] (x86)
Transcend MicroSD 1GB
先に試したPLANEXのmicroSDと似たような結果になった
まあ予想通りというか
UじゃなくてLubuntu
今度は32bit版のLubuntu14.04(UじゃなくてL)で試す
「ライブCDの部屋」さんのところからダウンロードさせて頂いたLubuntuを利用
これだと、Live起動でもすんなり日本語で利用できた
関連:ライブCDの部屋
インストールから起動まですんなりいけたし、操作感はもちろん問題無し
でも、Lubuntuの方がサクサクだろうっていう予想に反して、さっきの2GBに入れたUbuntuよりは微妙な気が
こっちは容量1GBだし、そこらへんで違いが出ちゃうのかな
なんだかんだ容量には余裕はあった方が良い、みたいな
HDDに入れたりのフルインストールをする場合、もちろんLubuntuの方がUbuntuよりも軽くて快適なのは知ってたけど、LiveUSBだとUbuntuも快適なんだなあと
その他、まとめって程でもなく
結局、雑誌の通りの方法ではなく、以前と変わらずUnetbootinで成功してしまった
まあこれもいい経験ってことで
カードリーダー
途中何度か上手くいかなかったのは、カードリーダーの相性みたいなものも関係してたりして
別の物に取り替えてみたら認識できたってことは今までもあった
あと、リーダーによってはたまに接触がやや怪しくなる物もあるし、今回最終的に使いまくったTranscendのカードリーダーみたく、USBケーブルで接続するタイプが一番確実なのかな
サクッとUSB端子に挿して使うっていうお気軽さは減っちゃうけど
Live起動時の言語設定
公式サイトの日本語Remixイメージを使っても、Live起動の場合はすんなり日本語環境が使えない
もちろんフルインストールする際は大丈夫、なはず
曖昧な記憶
今思えば、VirtualBoxで色んなLinuxをいじった時のことと記憶がごちゃまぜになってそう
とにかく、古めのSDカードやUSBメモリでもLive起動で快適に遊ぶことができるのは再確認できた
Windowsを一旦切る時の注意
Live起動を試す際、同じパソコンをそのまま使う場合、まずWindows環境を終了させる必要がある
その終了の操作は素直に「シャットダウン」を選ぶべきかも
「再起動」でも同じことだろうと思って「再起動」を選んだ時、BIOS画面でブートの選択肢にUSBメモリが表示されないことがあった
端子の接触がたまたま悪かったとかではないはず