先日購入したNECのデスクトップパソコンを分解して、PCケースを交換することにした
元に戻したくなった時のためにも、なるべく写真を撮りながら記録しつつ分解作業を進めた
同タイプのデスクトップパソコンを持っていて、PCケースの交換・引っ越しやHDDやSSDの交換をしたい人の参考にもなればいいかなと
動作音が気になっていたら、電源ユニットやCPUクーラーやファンなどのパーツの交換で静音化できるかもしれない (自分のようにPCケースを変える必要はあるだろうけど)
分解したのは、中古で買った「NEC Mate タイプMB MK33L」で、分解後に手を加えた後の構成は以下の投稿にまとめた
関連記事:Core i3搭載の中古デスクトップパソコンをオークションで買っちゃった
2024年になっても現役で使用中。CPUは交換してみた。
関連記事:Core i3からCore i5へのCPU交換
目次
分解作業の大まかな流れ
実際のところ、分解作業というほどのレベルでもないかも
作業の流れ
電源ケーブルがちゃんと外れているかの確認
↓
ルーフカバー(サイドパネル)を外して、パソコンの中身全体が見える状態にする
↓
DVDドライブを外す、HDDを外す
↓
大きなフレームを外す
↓
ケーブル・コネクタ類を抜く、外す
↓
マザーボードをPCケースに留めてるネジを外す(CPUクーラーのネジも)
↓
PCケース交換を考えるのなら、CPUクーラーの設置方法を考える
関連記事:PCケース交換でマザーボードを引っ越してCPUクーラーの取り付け
プラスドライバーで外すのが基本
今回のNECのパソコンは、外すことができない部分が特殊なネジで留められていて、いじれないところははっきりと分かるので、作業時に迷うことは案外ない
普通のプラスネジで留められている部分は限られているので、そこを外していけばいい
普段デスクトップパソコンを分解したり作業する時は、以下のようなドライバーが1本あれば間に合っちゃう
自分が持っているのとはメーカーが違うけど、2×150のタイプで形はほぼ同じ
以前、東芝のデスクトップパソコンのケースを交換したことはあるので、その時と要領は大体同じかなと (作業時にあると便利なプラスドライバーについても書いておいた)
関連記事:東芝デスクトップEQUIUMのHDDの取り外し方
作業前の注意点
静電気を考慮して、作業中こまめに、身近な金属系の物に触れた方がいいかも
作業前に、本体から電源ケーブルを抜くのを忘れない
やってみて分かったけど、この機種での分解・引っ越しは、コネクタ類を壊すリスクが高そうで、あまりおすすめできない気がした
分解まではできても、今のところPCケースの引っ越しは成功してない
ケースの引っ越しの成功は一応したけど、PCケースのコネクタとフロントパネルコネクタのサイズがちょっと違って全部のピンが使えなかったり、フロントのUSBポート用コネクタがPCケースに接続できず使えなかったり、ケースファン・CPUファンの電源コネクタが3pinのものしかなかったり、妥協した点が色々とあった
DVDドライブが、交換先のケースに設置できるとは限らないかも
M3×5と書いたミリネジ用の穴がドライブ側面に開いてるようなので、ここで固定できそう
今回のNECパソコンに入っていたドライブのサイズは5.25インチっぽいけど、ケース内に設置する予定も無く、必要な時だけUSB接続で外付けするつもりだったので気にしてなかった
関連記事:SATA接続のHDDやSSDをUSB接続に変換するアダプタ・ケーブル
全体写真
サイドのカバー(ルーフカバー)を外した状態、全体写真
各パーツの位置は、写真右上がDVDドライブ、右下がHDD、左下が電源ユニット、全体の半分以上を占めてる緑色の部分がマザーボード
ルーフカバーを外す
サイドのパネル(公式名称はルーフカバー)を取り外すには、本体背面にある2つのスライドストッパを内側にずらす
2つのロックを内側にスライドさせれば、本体前側にルーフカバーをスルスルっと動かすことができるようになる
NEC公式の活用ガイドのP.130以降の「ルーフカバーの開け方」が参考になる
参考:活用ガイド – Mate_W8_MB.pdf
メモリや増設ボード
ちなみに、上の公式マニュアルには、メモリの取り付け・取り外し方法や、PCIボード、PCI Express x1ボードの増設方法についても説明がある
このメモリに交換をした
実際に上のメモリを購入し、交換や増設をやってみた時に気にしたポイント等を書いた
関連記事:デスクトップPCのDDR3メモリ増設
PCI Expressの拡張ボードを取り付けた時のことを書いた
拡張スロット付近のもう少し詳しい写真も載せた
関連記事:Over Fender R SD-PEU3R-2E2ILを取り付け
DVDドライブを外す
本体上部から見て、2つのネジを外すことで、DVDドライブを本体前側にスライドできるようになる
DVDドライブを少しだけスライドさせてもいいので、SATAケーブルとSATA電源ケーブルのコネクタを外す
写真の左側のSATAケーブルを先に外す方が、SATA電源ケーブルのコネクタに負担が少なくていいかもしれない(結構キツかった…)
ケーブルが抜けると、DVDドライブはあっさりと取れる
HDDを外す
本体前面の金属のツマミ(写真で赤丸の部分)をつまめば、HDDの載ったフレームを本体前側にスライドできる
ここでも、SATAとSATA電源のコネクタを外しておく
青いのがSATAケーブル、その隣がSATA電源ケーブル
正確に言うと、ここで外したのはHDDを載せてるフレームみたいなもの
HDD単体を取り出す必要があるとしたら、フレームの側面4箇所にあるネジを外せばOK
側面にネジ2つ、逆側にも2つネジはある
左上にある銀色のはさっきのツマミ
元々搭載されているHDDと同じサイズのものを用意して交換したかったら、こういう3.5インチのHDDが使えると思う
SSDが使いたかったら、HDDほど設置に気を使わなくていいので、適当に固定すればOK。
SSDに後々交換した (PCケースも交換後)
関連記事:SSDを購入、換装 Core i3の中古デスクトップパソコンをオークションで買った
本体前側の大きなフレームを外す
DVDドライブとHDDが納まっていた本体前面フレーム部分が邪魔になっているので、マザーボードを取り外すことはまだできない
本体前面の、3箇所のネジ(写真の黄丸の部分)を外すことで大きなフレームを取り外しできる
※自分のパソコンでは、赤三角のところに何故かネジが付いてたけど、これは取り外しに関係ない気がする…予行で分解した時に間違えて留めたかな?
これも本体前側(写真の矢印方向)にスライドさせる
スライドさせた後は上に持ち上げて外せるけど、まだ一部ケーブルが引っ掛かってるので注意
本体前側に2cmほどずらした状態を、本体下側から撮った写真
DVDドライブにつないでいたSATAケーブル類が、がま口財布の玉みたいな白いプラスチックで留められているので、それをずらして解除
2枚目の写真は解除後のもの
ケーブルをその白い部分から外す
これで本体前面のフレームを外すことができる
大きなフレームを外した後の、MK33Lの内部写真
この写真では、左上にあるのが電源ユニット
電源ユニットも、ケース背面の3つのプラスネジを回せば外せることが後で確認できた
電源ユニットはネジを外して位置を少しずらしおく方が、この後の作業がしやすい気がする
引っ越し先のPCケースでは、他の電源を用意することにしたので、上の写真に写っている電源ユニットは不要になった(元のPCケースと一緒に、捨てずに取っておいてある)
パソコンの動作音が気になる人間にとって、ファンレスや準ファンレスの電源への変更は、かなり大きな変化を感じられるポイントだと思う
関連記事:ファンレス電源の比較まとめ
ケーブル・コネクタ類を外す
マザーボードをPCケースに留めているネジを外して取り出せるまで後一歩
その前に、電源ユニットからのケーブル・コネクタ、それとフロントパネルからのケーブル、これらを抜いていく
と、その前にDVDドライブとHDDに元々つながっていたSATAケーブルをマザーボードから外しちゃっていいかと
ATX24ピンコネクタ
一番大きいコネクタ
抜いた後の写真
押さえている間だけ引っ掛かりを解除できるツメ(写真の矢印周辺)があるので、そこを押しながら抜くことを忘れないように注意
このコネクタを抜くのには結構力が必要で、しかも線を傷めないように意識をすると、なかなか思い切って掴みにくくて大変だった
PCケースを引っ越した先の電源を使うんだし、こっちの線は最悪だめになっても…なんて割り切り方はダメかな…?
ATX12V・CPU用電源
CPU用電源のコネクタは、CPUクーラーのそば、バックパネルの近くにある
ATX12Vのコネクタも、ATX24ピンのコネクタと同様、ツメを押さえて抜く
こっちは比較的楽に抜くことができる
フロントパネルコネクタ
フロントパネルのスイッチとか、HDDアクセスランプとかと関係している部分
フロントパネルコネクタ(システムパネルコネクタ)の写真
ラジオペンチを使って慎重に抜いた
電源ユニットから出て、そばを通っているケーブルの束(黒い被覆)が邪魔だったら、それをずらしながら作業していいかと
いっそ電源ユニットをずらしちゃった方がいいかも
フロントパネルコネクタ(システムパネルコネクタ)を抜いた後の写真
いざ分解してから、そういや交換後のPCケースから伸びてるフロントI/Oケーブルの付け方はどうしようと困った
以前同様の作業をしたパソコンは、電源スイッチやリセットスイッチ、パワーLEDやHDDのLEDの配列がマザーボード上にプリントされていたのでなんとかなったものの、今回のパソコンはそこまで詳しい情報が無かった
やっちまったかなと動揺しつつ、調べたところ、このパソコンの配列は10-1ピンというタイプらしい
上の、抜いた後の写真では分かりにくいけど、10個のうち右上の1個はピン無しになっている
10-1ピンと分かれば、たいていはどのメーカーも同じ配列らしいので、ピン無しの位置を基準に考えてなんとかなりそうな気がしてきた
しかも、基板上で付近にプリントされた文字をよく見ると、さらにヒントになりそうな数字が書いてあった
左下に1、左上に2、右下に9、右上に10、とプリントされていた
マザーボード上のピン配列を、上の「フロントパネルコネクタを抜いた後の写真」と同じ向きにして表すとこんな感じ (順番でいくと10になる右上はピンが無い)
「フロントパネルコネクタ ピンアサイン」などのキーワードで検索すれば、一般的な10-1ピンの配列の例がいくつも見つかるので、それと照らし合わせればなんとかなりそう
ここの接続はミスるとパソコンが壊れるとずっと思い込んでたけど、+-を逆に付けても電源は付くとか、せいぜいLEDが点かないとか、その程度らしいので、思い切ってやれそう
※+-の逆じゃなく、他のスイッチ・LEDのピンを跨いで刺しちゃったらどうなるんだろ…
一応、電源スイッチ部分の接続は確認できた
一般的な配列通りで、6番と8番にさしてOKだった
ただし、このマザーボードのピンの間隔が狭いのか、PCケースからのI/Oケーブルの全てをさすことはできなかったので、最優先の電源スイッチだけをつないだ
リセットスイッチは無くてもそこまで不便でもない
HDD/SSDへのアクセス状況はタスクマネージャーから確認できるしHDDLEDもまあ無くても問題無い
電源LEDは、スリープ時に眩しいと嫌なので元々つながないつもりだったし
ってことで結局、電源スイッチさえ接続できればそれで充分だった
フロントのUSB2.0端子用コネクタ
マザーボードを真上から見ると、HDD用の青いSATAケーブルの下にちょうど隠れる部分に、USB用の内部コネクタ(ピンヘッダ)がある
「F_USB」とマザーボード上にプリントされているので、おそらくパソコン前面のUSB2.0端子用のコネクタかなと
指でつかんで外すのはかなり大変で、壊すリスクもありそうなので、ラジオペンチ等で両サイドからプラスチック部分を挟んで、徐々に動かしながら抜くのが無難かなと
すぐそばにある、他のケーブル類をまとめてる半透明の結束バンドは手で少しどかしながらだと作業しやすい
フロントパネルUSB用コネクタを抜いた後の写真
SATAケーブルも外した後の状態
このUSB用コネクタは、交換後のPCケースのコネクタと合わなかったので、パソコン前面のUSB端子をとりあえず諦めることになった…
以前、東芝のパソコンを分解・引っ越しした時は、全く同じPCケースに接続して前面USBがちゃんと使えたし、今回のマザーボードの内部USBコネクタは、一般的なものと形が少し違う気がする
せっかくUSB3.0(背面)があって、増設ボードの必要も無いと思ってたんだけど、前面でUSB機器が使えないのは不便だから、やっぱり増設しようかな(実際に増設した)
関連記事:USB3.0を増設
電源ユニットのファン用ケーブル
コネクタ付近にプリントされた文字が「PWR_FAN1」となっているし、位置的にも、電源ユニットのファン用のケーブル・コネクタかなと
黒青白の線が入った白いコネクタを抜く
これを抜くのが一番厳しかった
すぐ隣にコンデンサ、PCスロットと電源ユニットにも挟まれていて作業しにくい
パソコン背面に4つあるPCIスロットカバー(ネジ有り)の一番下だけを外して、そこに出来た穴からラジオペンチを差し込んで挟んだ
しかし、それだけだとどうも抜けないので、本当はやりたくないんだけど、黒青白の3本線も指で掴んで、ラジオペンチとの2点から力を加えた
コネクタ抜いた状態の写真
PCIスロットカバーを取った位置から撮ったコネクタ横からの写真
こことは別の場所にあるCPUクーラーのファンのコネクタを何度かいじってて気付いた
コネクタの出っ張りが無い方向(上の写真でいえば左側)に、こわいけど思い切って倒してやるように力を加えれば抜きやすいかも
でも、こっちはCPUファンのコネクタよりもコンパクトなので、やっぱり難しいかな?何度も試したくはない…
マザーボードの取り外し
ここまで来ればマザーボードを留めている7箇所のネジ(写真で黄丸で囲った箇所)を外すだけ、ではなくて、CPUクーラーのネジ(写真の赤丸箇所)も外す必要があるかな
CPUクーラーのネジもマザーボードのネジと同様に、PCケース側のスペーサーに取り付けられてるので
取り外す際、USB端子、映像出力端子のDVI端子やD-Sub(VGA)端子、有線LAN端子など、背面にあるこれらの端子類がバックパネルからうまく抜けるよう気をつける(上の写真だと左上のあたり)
CPUクーラーのネジがマザーボードの穴に引っ掛かって抜けきっていないとマザーボードが動かないので、そこも注意
I/Oバックパネルはマザーボードを外した後でパカッと取れるはずなので、引っ越し先のケースにはめて再利用できる
以降、外したマザーボードを他のPCケースに取り付ける作業の流れは、パソコンを自作するのとほとんど同じかなと
今回のパソコンは、ケース移動後に妥協する点がいくつかあったけど、引っ越しはなんとかできた
MK33L以外の機種
MK33L以外でも多分同じように分解できそうなNECの機種を挙げてみる
とりあえず外観が似てたり、バックパネルの形状が一般的なタイプだったり、を基準にした
関連記事:バックパネル | パソコンを安く購入する方法
あくまで、自分のパソコンと外観がそっくりだからって判断基準であって、現物を確認したわけではないけど
しかも今回分解してみて分かったように、あくまで分解まではできても、PCケース引っ越しとなると、コネクタの接続で妥協しなきゃいけない部分が出てくるパターンもあるかも
- Mate タイプMB MK25M
- Mate タイプML MK25M/L-C
- Mate タイプMA MY29R
- MJ30D/L-A
- Mate タイプMB MY30D/B-A
- MK31L/B
- MK32L/B
- Mate J タイプML MJ33L
- NEC VALUESTAR VL300/S
- NEC VALUESTAR VL300/T
- Mate MA-6
- Mate MA-7
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